01と12 

立ち稽古が始まる。
案の定、立ってみると読みで作ったニュアンスなどもすっ飛んでしまう。
僕もそうだが役者は往々にしてそんなものだ。
その場を何度も繰り返して固めていく。
本を持ったり放したり。
で、何とか出来上がって次の場へ。
次の場もすっ飛んだところから始めていく。
本を持ったり放したり。繰り返す。

ちょっと考えた。
何かヤなカンジがしたのだ。

その場を固めてしまうより、本を持ったままで全ての場を粗く作ってしまう。
「立ってみると台詞が出てこない」「立つとカンジが違ってくる」という役者の免罪符的なものを、まずやっつけてしまって、台詞を入れること、役を掘り下げることにシフトしてもらうのだ。

と、云ってはみたものの、その為には演出のプランを追いつかせなければならない。
時間いっぱい、出来るところまで動きをつけていこうと言うのだから。

だけどこの遣り方でいきたい。
0から1を作る大変さをその場をクリアした毎にまた味わうのではなく、まず全部やってしまう。
そして出来た1から2を作っていく。足していく。
0から1と、1から2は同じ距離ではない。
出来上がったものに、あれこれ言う事は容易い。

何もないところから本を書いていく01(ゼロイチ)を一人で何日もやってきたのだ。
みんなでゼロイチ。
これはとても力強い。
苦しくない。

そしてみんなで12(イチニイ)。
アイデアは無限だ。

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